今日は前回の続きです。
そもそも、出産で骨盤が開いて、それが産後の不調の原因だったら、
帝王切開で出産したママさんは、産後の腰痛や尿漏れ、産後太りなど、
体の不調などを感じることがないはずです。
けど、そんなことはありませんよね?
私の妻も帝王切開で出産していますが、普通分娩の方と同じように腰の痛みなど、
体の不調が出ていました。
帝王切開だろうが普通分娩だろうが、産後のママさんの悩みは同じなんです。
そもそも出産の際に開いた骨盤が、産後、いつまでも開きっぱなしという事はありません。
これは出産直後から、骨盤を柔らかくするホルモンがピタっと止まるため、
徐々に骨盤は通常の状態に戻っていきます。
この徐々に通常の状態に戻る過程で産後の骨盤矯正を受ければ、
スムーズに通常の状態に戻れるといった寸法です。
で、帝王切開の場合です。
帝王切開では、お腹を切開するので当然筋肉が断裂してしまいます。
腹筋群にダメージを与えてしまうため、体幹の機能回復が普通分娩に比べて遅れてしまいがちです。
帝王切開では「腹直筋」や「腹斜筋」、そしてその奥にある「腹横筋」も切り開かれます。
「腹横筋」は体幹のインナーマッスルのひとつなので、
この筋肉が切り開かれてダメージを受けることで、体幹の機能回復が遅れがちになりやすいです。
その影響で、普通分娩に比べて、腹圧をコントロールして体幹を安定させる事が難しくなり易いです。
産後に骨盤矯正では、単純に骨盤矯正と一括りにするのではなく、
分娩の種類や、出産の状況、産後の体の状態で骨盤矯正だけでなく、
体をトータルで考えたい所ですね。